chiaki's memo

歌ってたり、歌ってなかったり どうでもいい話が8割。

何もしてなかったのかもしれない2年間

最近、早朝にジョギングを始めたのですが
化粧もせず、起き抜けだから髪もボサボサで
しかも30歳を越えてからというもの、すぐ泣くようになってしまって
考え事しながら走ってたらなんか知らないけど泣けてきたりして
朝日に向かって泣きながらすっぴんボサボサで走ってるとこ、
マジで誰にも見られたくない…!


最近、色々と業務的なやり取りをしていて思い出したのが
2年くらい前にドラムの某大御所Oさん相手にギャン泣きしたこと。
不安・自分の身の丈に合っているように思えない状況、
自分にかかっている責任…ひとつひとつOさんに話し始めると
目からオイルが漏れてきて、当時73歳相手にわんわん泣くアラウンド30歳。

その時は色々なことが重なって抱えきれなくなっており
「もう最高に色々無理っす!」という状態。
「真剣に考えていること、わかるけど
あなたがそこまで考えなくてもいいんだよ。しんどいでしょう」と言われ
更に滝の流れ止まらず、それを目の前にしてオロオロする大御所Oさんが
「もうやめてよ〜、僕が泣かしてるみたいじゃない」と
何回も言っていたことを時々思い出す。
でも今も結局同じようなことで今も悩んでいるんだなと思うと
人間ってホントに成長しないなー!



いいなと思う音楽家・芸術家の人たちに「できるだけ長く」いてほしいと思う。
だから「できるだけ長く」をしやすいようにしたいとも思う。
それもできるだけベストな状態で。
でもそれを叶えるための十分な力が今の私にはない。
私自身、お金の出入りで音楽への取り組み方を変えられるほどの器用さも技量もない。
常にわりといっぱいいっぱい。

また、「太く、短く」の生き方を否定するつもりは全くない。
でも、残された側はどうなるんだろう。
また、人生は何が起きるかわからなくて
結果的に「太く、短く」になってしまうことがある。
私に「ジャズをやろう」と言ってくれた人との「またいつか」は叶わなかった。
2年前、Oさんにギャン泣きの時点では、かつてその人が言ってくれた
「絶対にやめたらあかんで、いつかきっとまたその時が来るから」
という言葉を重石のように感じてしまっていました。
それまで何度も何度も救われてきていたはずなのに、
人間って勝手だなあ。

さらにその時は、自分の甲斐性のなさ・力不足・人付き合いの悪さetc.
自分の全人格を否定されたような気持ちになっていて
音楽も信じられなくなってしまっていました。
ってか、自分の音楽なんて、そもそもそんなのなかったのかもしれない。
かーらーのー、会社の経営方針変更による半ばリストラー!
少し変わった仕事で、短時間でアドリブ力が求められるような
「これってもしやジャズじゃない?!」「もしかして天職?!」と思っていた仕事。
辞める日は決まっていたものの、なかなか次の仕事も決まらない。
もういろいろ詰んだ状態でのフラーイ・トゥ・イングランド
それはそれはすごい速さで渡英の話が進み、
自分でも全く実感なく気がついたら数日前だった、くらいの勢い。
「逃げた」という意識がとても強かったので、
言っておかないと困る人くらいにしか言わず国外逃亡。

イギリスでの生活はざっくり言うと
「見ず知らずの人ですら親切で、全然困ることなかった」。
人生で一番心穏やかな日々を送りつつも
ホストファミリーと早く仲良くなりたいし、
日本に帰りたくない!なんとかせねば!という焦りをいつも感じて
過去にないくらい英語の勉強していました。

なのに!言いたいこと全っっ然話せねえ!
これがアラサーか…!とがっくりしていた2ヶ月目に
滞在していた街からロンドンに観光に行くバスの車内4時間、
窓の外の景色はひたすら羊羊羊羊羊羊羊羊羊牛馬羊羊羊羊羊牛牛羊羊羊羊…が流れ
そのなかでぼんやーり聴いてた
Carmen Sings MonkとGreat American Song Book。



はり??!!
この人の英語がわかるぞ…?!クリアに聞き取れるぞ?!
それまでカーメン・マクレエの良さがいまいち掴めていなかったんだけど
め っ ち ゃ い い や ん 。
壮大な今更感。

そんなこんなであっという間に帰国の時期になり
「帰りたくないよーー!!」と色んな所で叫びながら
気がついたら大泣きののち、飛行機に乗っていて
気がついたら親切すぎる店員さんにビビりながら
ドトールでコーヒー飲んでました。
そんな、これもよく訊かれるこの2年間中の1年目。

さらに、帰ってからの一年は無気力で
「戻りたい」「戻りたい」「戻りたい」。

「せめて年に数回行けるようにしたい」

「死んだ後の骨はイギリスに撒いてくれ…!」
…というハードルの下げ具合で生きており、
無気力こじらせ、もう歌わないかもしれないな、
歌うとしても5年後10年後かなと思っていました。


一週間ほど前、何気なく友人のピアノでSummer Timeを歌っていて
なぜか分からないけど「スタンダードってやっぱりいいね…!」と
ふわんふわんな気持ちのまま、スイッチが入ってしまい
ファーーーっとなった状態で今年の夏・秋にライブの日程を決めたものの
あとから自分のしでかしたことに
「あかん、えらいことやってもた…」と今、真っ青になっています。

常々考えていること、まだちゃんと自分の中で正解が出ていないけど
とりあえず、今年後半はいつの間にか
清水の舞台から何回飛び降りたらいいのか、というレベルで
いろんな予定が入っており、楽しみやら怖いやらです。